高齢の両親のキッチンリフォームを検討されているご家族も多いのではないでしょうか。
安全で使いやすいキッチンは、高齢者の生活の質を大きく左右します。
使い勝手の良いキッチンは、料理をする高齢者の負担を軽減し、自立した生活を支える重要な要素となります。
今回は、高齢者にとって安全で使いやすいキッチンを実現するためのレイアウトや設備、それらを選ぶ上での注意点をご紹介します。
具体的なメーカーや費用には触れませんが、高齢者とその家族がキッチンを選ぶ際に役立つ情報を提供します。
高齢者向けキッチンのレイアウト 安全で使いやすい空間設計
作業スペースの確保と配置
高齢者がキッチンで安全に作業を行うためには、十分な作業スペースを確保することが重要です。
作業スペースは、調理、食器の準備、片付けなど、それぞれの作業に必要な広さを確保しましょう。
例えば、調理台は、食材を置くスペース、調理器具を置くスペース、完成した料理を置くスペースなどを考慮して、十分な広さを確保することが理想的です。
また、作業スペースの配置は、動線との関係も考慮することが大切です。
シンク、コンロ、冷蔵庫といった主要な設備の配置は、作業の流れをスムーズにするように計画しましょう。
頻繁に使用するものは手の届く範囲に配置し、腰をかがめたり、高い位置に手を伸ばしたりする動作を極力少なくすることで、高齢者の負担を軽減できます。
使いやすい高さの検討
キッチンの高さは、高齢者の体格や姿勢に合わせた高さにすることが重要です。
一般的なキッチンの高さは、身長÷2+5cmを目安とされますが、高齢者は姿勢が悪くなっている場合が多く、この目安通りにすると使いにくい場合があります。
座って作業できる高さ(75~85cm程度)を検討していき、椅子に座った状態で、作業がしやすく、手が届きやすい高さを選ぶことをお勧めします。
また、作業台の高さを変えられる調整可能なキッチンも選択肢として検討できます。
安全な動線と収納の工夫
高齢者のキッチンでは、安全な動線が非常に重要です。
動線は、シンク、コンロ、冷蔵庫など主要な設備間の移動経路を指し、スムーズな作業動線設計は、転倒やケガのリスクを低減します。
また、収納は、頻繁に使用するものは取り出しやすく、手の届く範囲に収納し、あまり使用しないものは高い位置に収納するなど、使いやすさと安全性を両立した配置を考えましょう。
吊り戸棚は、昇降式にすることで、高い位置の収納も安全に取り出せるようになります。
奥行きが深い収納は、奥のものが取り出しにくくなるため、奥行きを浅くしたり、引き出し式にすることで、高齢者でも使いやすい収納を実現できます。
適切な照明と床材の選択
高齢者は、若い世代に比べて視力が低下している場合が多く、キッチンは明るい照明が不可欠です。
複数の照明器具を設置し、明るさを調整できるようにすると便利です。
また、照明の色温度も重要で、温白色の照明は、目に優しく、リラックス効果も期待できます。
床材は、滑りにくい素材を選び、転倒防止に配慮することが大切です。
クッション性のある床材は、足腰への負担を軽減する効果があります。
また、床暖房を設置することで、足元を温かく保ち、冷えによる不快感を解消することができます。
事故防止のための設備選び
高齢者のキッチンでは、事故防止のための設備選びが特に重要です。
コンロは、火災のリスクを軽減できるIHコンロがおすすめです。
また、水栓は、軽い力で操作できるレバー式やセンサー式が使いやすいでしょう。
さらに、収納は、転倒防止に配慮した設計のものを選ぶことが大切です。

高齢者向けキッチンの設備選びと注意点
コンロ選びのポイント ガスとIHの比較
コンロは、ガスコンロとIHコンロの2種類があります。
ガスコンロは、火力を調整しやすいというメリットがありますが、火災のリスクがあります。
一方で、IHコンロは、火災のリスクが低く、安全性が高いというメリットがあります。
高齢者の安全性を考慮すると、IHコンロがおすすめです。
しかし、IHコンロは、鍋の種類に制約があることや、調理後も熱くなることがあるため注意が必要です。
水栓の選び方 操作性と機能性
水栓を選ぶ際には、操作性と機能性を重視しましょう。
高齢者は、握力が弱くなっている場合が多く、従来のハンドル式の水栓は使いにくい場合があります。
レバー式やセンサー式の水栓は、軽い力で操作でき、高齢者にとって使いやすいでしょう。
また、シャワーヘッドが伸び縮みするタイプの水栓は、座った状態でも使いやすいです。
収納の工夫と使いやすさ
高齢者にとって使いやすい収納は、必要なものがすぐに取り出せるように工夫されていることが重要です。
頻繁に使うものは、手の届く範囲に収納し、あまり使わないものは、高い位置に収納するなど、使いやすさと安全性を考慮した配置を心がけましょう。
また、奥行きが深い収納は、奥のものが取り出しにくくなるため、奥行きを浅くしたり、引き出し式にすることで、高齢者でも使いやすい収納を実現できます。
その他安全対策と快適性向上のための工夫
キッチンの安全対策として、手すりや滑り止めマットなどを設置することが有効です。
また、適切な照明や換気は、快適なキッチン環境を作る上で重要です。
さらに、キッチンマットは、滑りやすい素材のものは避け、滑りにくい素材を選ぶようにしましょう。

まとめ
高齢者のキッチンリフォームでは、安全で使いやすい空間づくりが最も重要です。
作業スペースの確保、適切な高さの検討、安全な動線設計、適切な照明と床材の選択、そして事故防止のための設備選びを考慮することで、高齢者が安心してキッチンを利用できる環境を構築できます。
コンロや水栓、収納など、設備選びにおいても、高齢者の身体能力や生活習慣を考慮した選択が求められます。
ご家族で話し合い、高齢者の状況に最適なキッチンレイアウトと設備を選んでください。
快適で安全なキッチンは、高齢者の生活の満足度を高める上で重要な役割を果たします。
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