住まいのリフォームにおいて、近年は「断熱性能の見直し」がますます重要視されています。
冬の寒さや夏の暑さのストレスを減らし、冷暖房費の負担を抑えやすくするうえで、断熱改修は大きな効果が期待できるからです。
そこで注目されるのが「断熱等級6(正式には断熱等性能等級6)」という基準です。
ただし、断熱等級6は本来“住宅全体(外皮全体)”を評価する仕組みのため、リフォームでは「等級6を取得できるケース」と「等級6レベルの性能を目指すケース」を整理して理解することが大切です。
今回は、リフォーム目線で断熱等級6の考え方と、目標にする場合の条件・ポイントをわかりやすく解説します。
断熱等級6とは?
断熱等級を評価する指標
断熱等級6は、住宅の外皮(壁・屋根(天井)・床・窓・玄関ドアなど)からの熱の出入りを抑える性能を、一定以上に高めた住宅を示す等級です。
評価には主に次の2つの指標が使われます。
・UA値(外皮平均熱貫流率)
外皮全体から、どれくらい熱が逃げやすい(入りやすい)かを示す指標です。
値が小さいほど断熱性能が高いと評価されます(単位:W/(㎡・K))。
・ηAC値(冷房期の平均日射熱取得率)
冷房期に、窓などからどれくらい日射熱が室内に入りやすいかを示す指標です。
値が小さいほど日射を抑える性能が高いと評価されます(無次元)。
なお、ηAC値の等級基準は地域区分によって扱いが異なります(地域によっては基準が設定されていない範囲があります)。
断熱等級は、UA値とηAC値をそれぞれ等級評価し、いずれか低いほうの等級が採用されます。
つまり、等級6を満たすには「該当地域で求められるUA値(必要に応じてηAC値も)」の基準をクリアする必要があります。
断熱等級6の家で期待できること
断熱性能を高めると、外気温の影響を受けにくくなり、室温が安定しやすくなる傾向があります。
その結果として、次のようなメリットが期待できます。
(1)快適性の向上
・冬に暖まりやすく、冷えにくい
・夏に暑くなりにくい
・窓際の冷え・暑さ、足元の冷えがやわらぎやすい
ただし、体感は窓の面積・方位、日射遮蔽、気密性、換気計画、暖冷房方式、暮らし方などの影響も受けます。
(2)冷暖房負担の軽減
断熱性能が上がるほど、冷暖房の過度な運転や設定温度の上下を抑えやすくなり、光熱費の負担軽減につながる可能性があります。
ただし、光熱費は家族構成・在宅時間・設備効率・電気料金単価などにも左右されるため、断熱改修=必ずいくら下がる、と一律に断定はできません。
(3)室内の温度差の縮小
断熱性能が高いと、暖房している部屋と廊下・脱衣所などの温度差が小さくなりやすい傾向があります。
温度差が小さい住環境は、冬場の急な温度変化に伴う身体負担(いわゆるヒートショックのリスク)を下げることが期待されます。
ただし、温度差の程度は、暖房範囲や換気、開口部の使い方でも変わります。

リフォームで「等級6」をどう扱うべきか
ここが、リフォームの記事として最も誤解が起きやすい点です。
部分改修だけでは「等級6を取得した」とは言いにくい
断熱等級は“住宅全体の外皮性能”で評価します。
そのため、窓だけ・床だけといった部分的な断熱改修は、効果があっても「住宅全体として等級6を満たす」とは評価できない(または評価が難しい)ことが多いです。
全面改修なら「等級6を取得」できる可能性がある
一方で、外皮全体(壁・屋根(天井)・床・開口部)を対象に断熱仕様を見直し、必要な計算・申請を行えば、リフォームでも等級6の取得を目指せるケースがあります。
どこまで改修するか、既存の構造や納まり上どこまで断熱できるかで難易度が変わるため、早い段階で「等級取得まで狙うのか/等級6レベル相当を目標にするのか」を決めることが大切です。

断熱等級6レベルを実現するためのリフォーム実務ポイント
断熱改修では「どこを、どの順番で、どのレベルまで」手を入れるかが重要です。
費用対効果や工事のしやすさも踏まえると、次のような優先順位で検討されることが多いです。
窓(開口部)の断熱改修を優先しやすい
窓は熱の出入りが大きい部位です。
内窓(二重窓)、高性能ガラス、樹脂サッシ化、玄関ドアの断熱化などは、体感改善につながりやすい改修です。
あわせて、夏の暑さ対策として外付けシェードや庇などの日射遮蔽も検討すると効果的です。
天井(屋根)・床下の断熱は、工事しやすく効果も出やすい
小屋裏(天井上)に断熱材を入れる、床下から断熱を強化するなどは、壁を壊さずにできる場合があり、リフォーム向きです。
ただし、断熱欠損や隙間があると性能が出にくいため、施工品質が重要です。
壁の断熱は難易度が上がるが、全面改修では重要
壁断熱は、内装・外装の解体が伴うことが多く、工事規模が大きくなりがちです。
等級6の取得を狙うような全面改修では、壁の断熱強化や熱橋(ヒートブリッジ)対策がポイントになります。
気密・換気・暖冷房計画まで含めて設計する
断熱だけ上げても、隙間が多い(気密性が低い)と体感や省エネ効果が出にくいことがあります。
また、換気計画や暖冷房方式が住まいに合っていないと、快適性が安定しません。
断熱改修は、窓・断熱材・日射遮蔽・気密・換気・設備をセットで最適化するのが理想です。
まとめ
断熱等級6は、住宅の外皮性能を示す“高い断熱水準”の指標です。
リフォームでも、等級6を「目標水準」として使うことで、改修内容の方向性や必要性能を整理しやすくなります。
ただし、断熱等級は本来「住宅全体」で評価されるため、部分的な断熱改修は効果があっても、必ずしも「等級6を取得した住宅」とは言えない点に注意が必要です。
一方で、外皮全体を対象とした全面改修を行い、必要な計算・申請を行えば、リフォームでも等級6の取得を目指せる可能性があります。
まずは、建物所在地の地域区分と、等級6で求められるUA値(必要に応じてηAC値)を確認し、「等級6の取得まで狙うのか/等級6レベル相当を目標にするのか」を決めたうえで、窓・天井(屋根)・床・壁・日射遮蔽・施工品質まで含めた計画的な断熱改修を進めることが重要です。
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